除災招福を願い、各家庭で「鬼は外、福は内~」と豆まきを行う「節分」は今年は2月2日にあたります。
今回は節分と豆まきの由来を学びましょう。

もともと「節分」は、文字の如く季節の分かれ目である「立春」「立夏」「立秋」「立冬」の前日のことを表し、年に4回の年中行事でした。
しかし、旧暦では春から新しい年が始まることから、立春の前日のみ「節分」として受け継がれています。

日本では昔から、人に災いをもたらす「邪気」を払うために様々な行事が行われてきました。
季節の分かれ目は疫病が流行っていたので、その邪気払いの一つが「豆まき」です。
最近では、「恵方巻」の習慣も定着してきましたね。
その年の恵方(縁起の良い方)に向かって太巻寿司を丸ごとかじると願いが叶い、無病息災や除災招福、商売繁盛をもたらすと言われています。
諸説ありますが、恵方巻は縁起の良い七福神にちなんで7種類の具を入れ、巻き込んだ福が逃げないように丸ごと1本、恵方の方を向いて無言で食べきると良いとされています。

豆まきは、宮中行事「追儺(ついな)の儀式」に由来するものです。
室町時代、鬼に見立てた「邪気」に豆をぶつけて払うようになりました。
鬼は「邪気」の象徴とされ、災害、病、飢餓などの災いは鬼の仕業と考えられてきました。
大豆が使われるのは、五穀の中で穀霊が宿ると言われるからです。
豆はまめ=「魔滅」(魔を滅する)から由来すると言われています。豆を炒ることは“魔の目を射る”に通じることから、“邪気”を払うために炒った大豆を「福豆」と言い、これを豆まきに使います。
炒った大豆は升に入れ、神棚にお供えします。一升枡を用いるのは「一生」と「益々」にかけて「一生幸せであるように」という願いが込められています。
日沈後、家中の窓や戸を開け放して「鬼は外!福は内!」と大きな声で唱えながら、家の外と内に豆をまきます。
豆をまいたら、鬼が入ってこないようにすぐに窓や戸を閉めましょう。
豆まきが終わったら、無病息災で1年を過ごせるよう、残った福豆を年齢の数だけ食べる風習があります。

今年は改めて節分の由来を理解し、新型コロナの疫病が一日も早く収束するよう願いを込めて行いたいですね。