先日マナー講習会で人生の通過儀礼など冠婚葬祭のお作法をお伝えいたしました。
誕生後お宮参りから始まり、私たち日本人にとってはたいへん身近な神社参拝ですが、案外迷いながら行っている方が多いことに気付かされました。
これから七五三や初詣など神社をお参りする機会も増えますので、ここで正しいお作法を確認しましょう。
鹿児島では昔から七草祝いを盛大に祝う傾向がありましたが、最近では7件の家を回ることが難しくなり、七五三のほうが一般的になってきたようです。
七五三は、男の子は3歳と5歳、女の子は3歳と7歳の歳の11月15日頃、氏神様(祖先に縁が深く、その地域の平穏をお守りくださる神様)などにお参りし、健やかな成長をお祈りします。
伊勢神宮や出雲大社など大きな社は参拝の仕方もそれぞれですが、一般的な神社の参拝の仕方をあげます。
① 目上の方のお宅にお伺いする時と同様、身だしなみや服装を整えます。
② 聖域に入るという意識を持ち、鳥居をくぐる時に一礼します。
③ 参道は出来るだけ中央を歩かずに端を歩きます(真ん中は正中という神様の通り道です。本殿に向かって真ん中、右、左の順で尊い通り道になります)。
④ 手水舎(ちょうずや)へ行き、ひしゃくに水をなみなみと注ぎます。右手で柄杓を持ち左手に水をかけます。反対側に持ちかえ、右手を浄めます。再度右手に持ちかえ、左手をお茶碗の形にして水を注ぎ、口をすすぎ浄めます。この時口をそっと手で覆うようにしましょう。左手を洗い、最後に柄杓を立てるようにして残りの水を流し、柄を浄め、柄杓を置きます。(ハンカチをすぐに取り出しやすいよう準備しておくとスマートです)
⑤ 拝殿に進み鈴を鳴らします。
⑥ お賽銭を丁寧に入れます
⑦ 二拝、二拍手、祈願、一拝の順番で参拝をします。
⑧ 祈願の際は名前、住所、職業など告げた後、日ごろの感謝を述べ、お願い事をしましょう。
⑨ 拍手(かしわで)は左手を少しだけ上にずらして2回たたきます。(和の作法は左上位という考えが基になっています)
⑩ 前後に一礼するとより丁寧になります。
天地やおろずの神様に畏敬の念を持ち、正しい参拝のしかたを心得たいものですね。